愛犬がトイレに失敗してしまう?トイレの上手なしつけ方を教えます。

愛犬と暮らすうえで避けて通れないのが、トイレのしつけ問題。
ですが、トイレはなかなか難しいしつけでもあります。
それだけに、愛犬にとっても飼い主さんにとっても、ストレスになりがち。

そこで、お互いが快適に生活するために欠かせない、愛犬がトイレで失敗してしまう時の上手なしつけ方についておすすめの方法を教えます

愛犬がトイレで失敗してしまう理由

しつけは原因によって対応策がかわってきます。
間違った対応策はしつけにならないどころか、よけい状態を悪くするような逆効果になりかねません。

愛犬と心がつながっていても、犬と人間の習性は異なりますし、言葉も通じません。
言葉が通じないといって、闇雲に怒鳴ったり叩いたりするのは間違いです。

私たちが愛犬の行動をよく見てあげて、その性質に合わせた対応をすることで、正しい行動がとれるようにしてあげなくてはならないのです。

トイレの失敗も同じこと。
まずはその原因からなぜトイレで失敗してしまうのか理由をさぐり、それぞれの理由に合った対応策をとる必要があります。

犬の習性とトイレ

トイレのしつけを考えるにあたって、まずはトイレにまつわる犬の習性について知ることとしましょう。

よく知られている犬の習性として、お散歩の時に尿でマーキングをして縄張りを主張するというものがあります。

最近では、この習性は縄張りの主張だけでなく、犬同士のコミュニケーションであると考えられています。
尿に含まれる犬ごとの情報を嗅ぎ取ってやりとりしているのだそうです。

また、この際に片足をあげるのは本能的な行動ではなく、他の犬がしているのを見て学習し、真似しているにすぎません。
犬がお散歩中、外でトイレを済ますのは、寝床を汚さないためでもあります。
つまり、犬の寝床とトイレは離れているべきなのです。

そして犬がトイレを認識するポイントは足元の感覚。
足元がふかふかした場所をトイレに選ぶ習性を持っています。
これらの犬の習性を理解し、利用することで効果的なしつけができるようになります。

トイレ失敗の理由その1・ストレス

トイレシートをはみ出す、カーペットでするなどの粗相を成犬が繰り返すことがあります。
トイレのしつけが済んでいるはずの成犬がトイレの失敗を何度もするのは、ストレスが原因かもしれません。

トイレの失敗であわてたり、心配する飼い主さんを見て自分に関心を引けたと勘違いしたり、かつて誉められた経験から、かまってほしい時、誉めてほしい時などにわざとトイレの失敗を繰り返してしまうことがあるのです。

この場合、飼い主さん自身が愛犬との関わり方を振り返り、関係を改善することで解決するでしょう。

最近かまってあげられていない、お散歩が減った、帰りが遅い、ペットや家族が増えたなど、生活の変化の心当たりがないか見直してみてください。
そして、愛犬がトイレを失敗してもいちいち騒がず、落ち着いた態度で素早く片づけましょう。

トイレ失敗の理由その2・環境の変化

引っ越しや模様替えで、トイレの場所が変わってしまったといったことも、成犬のトイレの失敗によく見られる理由です。

トイレの場所が変わり、わからなくなってしまっていたら、トイレのタイミングに連れて行ってあげることで改善がみられます。

覚えるまで少し待ってあげる必要もあります。
新しいトイレの環境が気に入らない可能性もあります。

寝床ととの距離、騒がしさ、広さなど、犬の習性や愛犬の好みに合わせてトイレのセッティングを見直しましょう。
子犬へのトイレのしつけ同様、上手にできるたび十分にほめてあげることもしつけ効果があります。

トイレ失敗の理由その3・におい

犬にとって、尿のにおいはお互いの情報そのもの。
愛犬自身の尿も、他の犬の尿も、私たち人間が思っているよりもずっと意味深いものなのです。
そのため、先住の犬がいる場合、後から来た犬は先住犬の尿のおかげでトイレを認識しやすくなることがあります。

ですが、後輩犬が登場したストレスで先住犬がトイレの失敗をするようになってしまった場合、後輩犬もそのにおいにつられて先住犬が粗相した場所をトイレだと認識してしまうことがあります。

どのようなケースでも、粗相のあとは必ずすぐに掃除をして、においをのこさないようにすることで改善するでしょう。

トイレ失敗の理由その4・病気

トイレの失敗には、病気が隠れていることもあります。

トイレが間に合わない、トイレの回数が多くなったりトイレに行っても出なかったりした結果、粗相をしてしまう。

そんな時は、膀胱炎、ホルモン反応性尿失禁、尿路結石症、異所性尿管などの疑いが。
椎間板ヘルニア、神経障害も、副次的な尿失禁がでることがあります。

トイレの失敗とあわせて、食欲不振や歩き方の変化が見られる時は特に注意をはらい、獣医師を受診しましょう。

トイレ失敗の理由その5・老化

愛犬がシニア犬である場合、老化そのものがトイレの失敗の理由かもしれません。
足腰の衰えでトイレまで間に合わない、頻尿、視覚・聴覚の衰えによるストレスが原因に。

また、認知症のこともあります。
老化が理由の場合、しつけではなく加齢にあわせたケアの必要があります。

獣医師と相談し、何をしてあげられるか考えましょう。

成犬へのトイレのしつけ方法

外飼いだった成犬を室内飼いに変更する場合や、しつけの済んでいない成犬を引き取る場合、トイレのしつけがまだできるのか心配ですね。
私の愛犬はトリミング学校の犬を引き取ったのですが、トイレを覚えていなくて、覚えさせるのに時間がかかりました。

すでに生活習慣ができあがっている成犬であっても、少々大変なこともありますがトイレのしつけは可能です。

寝床ではない場所をトイレにするので、まずは寝床を認識させましょう。

それから、寝床と離れた落ち着いた場所にトイレをセッティングしてあげて、子犬と同じように排泄のタイミングでトイレへ誘導することを繰り返します。

愛犬自身の尿のにおいをトイレにつけておいてあげると、認識しやすくなるでしょう。

大切なのは、犬が生活の変化に慣れて、落ち着いてからしつけを開始することです。
そして子犬のしつけ以上に根気がいるかもしれないということをあらかじめ理解してあげましょう。

子犬へのトイレのしつけ方

まだ幼い子犬の場合、トイレのしつけをしてあげなければ、自分からトイレを認識することができません。

まずは子犬がトイレに行きたがっている時にトイレへ連れて行ってあげることを繰り返して、トイレを覚えさせましょう。

子犬がそわそわ動き出したり、同じ場所をうろうろしていたら、トイレのサインです。
子犬がトイレを使いたがるように、トイレの環境を整えてあげることも重要です。

犬の習性上、トイレと寝床はあまり近くなりすぎないように気を配りましょう。
トイレシートなど、柔らかい感触を用意してあげましょう。
トイレは落ち着いた場所に設置し、十分な広さを確保してあげましょう。

子犬をトイレに連れて行くときに、単純でわかりやすい単語を合図として毎回かけてあげるのも効果的です。

上手にできたら、おやつをあげるなどしてたくさんほめてあげましょう。
こうして、子犬は「ここで排泄することが楽しい」と認識するようになり、トイレを覚えます。
あせらず、じっくりとりくむのもコツです。

トイレの失敗を叱ってはいけません

いずれのケースであっても、トイレの失敗を叱ってはいけません。

トイレを決めるのは犬ではなく、人間です。
犬には好きな場所や方法を選ぶことはできません。
ですから、むしろ犬がトイレを失敗することのほうが当たり前。

トイレのしつけでするべきは、上手にできたらしっかりとほめること。
トイレで排泄することは良いことだとはっきりわからせることです。

失敗を叱ると、排泄することそのものを叱られたと勘違いし、我慢したり、隠れて排泄するようなこともあります。
愛犬へのトイレの上手なしつけ方は、失敗を叱らず、成功をほめることです。

参考文献・参考サイト

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山本 星海Dog salon Star sea オーナー
この記事を書いた人 保有資格:小動物看護士/ペット販売士/トリマーB級/ハンドラーC級/訓練士補/二級愛玩動物飼育管理士/動物取扱責任者/犬の管理栄養士/ペットフードアドバイザー1級/少額短期保険募集人 第一種動物取扱業:第225818003号 保管 動物取扱責任者:山本星海 JKC公認トリマー養成機関卒業。Dog salon Star seaを経営しながらドッグフードベストわんを運営。トリマー歴10年目。愛犬:トイプードル2匹